「国には相手をしてもらえず、頼れる家族や友人もいない。住む場所もないから生活保護の申請も断られてしまい、どのように生きていけばいいのかわからない……。」
刑務所から出てきた方の多くは、このようなスタートラインに立って、新しい生活を再構築していかなくてはいけません。
この記事にたどり着いたあなたは、
「出所後に就職はできるのだろうか……。」
「自分を受け入れてくれる会社はあるの?」
「出所後に相談できる場所や、受けられる就職支援はあるのだろうか?」
このような不安や疑問を抱えてはいませんか?
岐阜市で出所後の生活を再構築したいと考えているあなたのために、
本記事では
- 全国的に展開されている出所者の支援制度
- 出所後に岐阜で受けられる支援制度
- 出所者の社会復帰の現状から考える、支援制度を利用するべき理由
について解説していきます。
一度の失敗で人生が終わることはありません。
この記事が、あなたの人生の再出発に寄り添える内容となるよう努めて参ります。最後までお付き合い頂けると幸いです。
出所後に受けられる全国の生活・就職支援
法務省は、刑務所から出てきた方が社会復帰するためには、「仕事」「住居」「相談相手」が大切であるとしています。
実際に、再犯により刑務所に戻る方の7割以上が無職であることが分かっています。そのため、出所者が社会に居場所を見つけることが再犯防止には効果的であり、「被害者も加害者も生まない」ことに繋がるのです。
しかし、法務省が毎年発行している「犯罪白書」によると、刑法犯の再犯率は2020年で過去最悪の「49.1%」、2022年で「47.9%」となっています。日本で発生している犯罪件数自体は減少していますが、依然として再犯率は高い状況が続いています。
一方で、罪を反省して社会の中で更生し、自立した生活を送りたいと考えている出所者がいることも忘れてはいけません。
そこで、2017年に策定された「再犯防止推進計画」に引き続き、2023年から「第二次再犯防止推進計画」がスタートしました。第二次再犯防止計画の中には出所者の仕事の確保についての課題も含まれており、福祉サービスの拡大と共に社会全体で出所者を受け入れる体制を整えることを目的としています。
まずは、全国で行われている出所者に対する就職支援や、出所者がどのように就職していくのかについて見ていきましょう。
コレワーク(矯正就労支援情報センター)
コレワークとは、「雇用で犯罪や非行からの立ち直りを支える」という目的で法務省と厚生労働省が共同して運営している、出所者の就職をサポートする機関です。コレワークは2016年より設置が進められており、2024年現在では全国に8か所の施設があります。
コレワークでは、職業相談や求人紹介はもちろんのこと、職業訓練を受けることもできます。
訓練内容の一例には以下のようなものがあり、就職に役立つ資格・免許の取得や講習を受けることが可能です。
- 建設機械科(大型特殊自動車免許の取得)
- 自動車整備科(自動車整備士の取得)
- 介護福祉科(介護職員実務者研修)
- 情報処理技術科(基本情報技術者試験)
コレワークを利用する大きなメリットは、出所者に対する偏見がない専門員を相手に、気兼ねなく相談できることにあります。自身の前科を隠さずに腹を割って相談できる環境があるため、今後の就職や生活について的確なアドバイスを受けることが期待できます。
また、コレワークを利用する場合は就職先の企業もあなたの事情を理解した上で採用するため、就職後に前科を理由に退職を迫られることもありません。
岐阜市にお住まいの方は、愛知県名古屋市にある「コレワーク中部」の管轄となっています。出所後の仕事や生活手段の確保に困る場合は、以下のリンクを参考にコレワークの利用を検討するとよいでしょう。
ハローワークの受刑者専用求人
ハローワークでは、出所者の雇用を促進する目的で受刑者専用求人を取り扱っています。
受刑者専用求人は、刑務所内での作業や職業訓練を通して身に着けたスキルを活かして働ける仕事を中心に取り揃えている点が特徴的です。
法務省の審査を通過した求人のみが掲載されており、求人の一定以上の質が担保されています。反社組織などからの求人も排除されているため、安心して利用できるでしょう。
ただし、受刑者専用求人は一般公開されておらず、求人はハローワーク職員しか検索・閲覧することができないため、自力で探すことはできない点に注意が必要です。
先述しているコレワークはハローワークと連携しているため、受刑者専用求人を利用したい場合は、まずコレワークに問い合わせましょう。
就労支援パンフレット「犯罪や非行をした人の立ち直りを支える-雇用という社会貢献-」|厚生労働省 都道府県労働局・ハローワーク
職親(しょくしん)プロジェクト
「職親プロジェクト」とは、2013年より公益財団法人日本財団が始めた刑余者の就職支援を目的とする活動です。法務省と日本財団の連携のもと、「就労」「教育」「宿泊」の3本柱で出所者の受け入れを行っている職親企業とマッチングさせる取り組みが進められています。
職親プロジェクトでは、
- 1. 刑務所から出所する前に職業訓練や教育支援を実施する「モデル刑務所事業」
- 2. 出所後から6ヶ月の生活を支援して就職までをサポートする「中間支援事業」
- 3. 就職後の継続雇用を目標としたフォロー体制を構築する「就労支援事業」
これら3つの段階を設けて、3年計画で社会復帰の支援を行っているのです。
日本財団が現在公表している情報では、現在は職親企業は全国に393社あり、760人の出所者が雇用されています。
また、出所者が就職した企業で業務内容・人間関係・土地柄などにミスマッチが発生した場合、他の職親企業と連携して転職活動のサポートを受けることもできます。このように社会での「横のつながり」を重視している点が、職親プロジェクトの最大の特徴です。
相談できる相手がいる環境で住居の確保・仕事探しの支援を受け、社会に居場所を見つけたいと考えた時は、職親プロジェクトを利用するのもよいでしょう。
更生保護施設
更生保護施設とは、法務大臣の認可を受けた民間団体によって運営されている、出所者の保護施設です。
2023年時点では全国に102か所の更生保護施設が設置されており、
- 出所後に身寄りがない方、身元を引き受けてもらえない方
- 出所後に住む場所がない方
- 再犯防止のために生活環境の改善が必要な方
などさまざまな事情を抱えた出所者の受け入れを行っています。
更生保護施設で行われている支援には以下のようなものがあります。
- 住居や食事の提供と健康管理
- アルコールや薬物への依存防止、金銭管理、対人関係の構築などの生活指導
- ハローワークと連携した就職活動の支援
更生保護施設での保護期間は最長6ヶ月となっています。集団生活を営む中で更生と自立を促し、就職して貯めたお金で自立を目指すのが更生保護施設の基本方針です。
また、2009年からは「病気や障害」「高齢」などの理由によって自立が困難な出所者に対して、アパートを借りる援助をした上で生活保護などの社会福祉に繋ぐ取り組みも始まりました。
更生保護施設の支援が必要な場合は、あなたからの申し出によって利用することも可能です。出所後の生活基盤が安定していない方は、利用を検討するとよいでしょう。
ただし、更生保護施設の多くは運営が厳しい状況にあり、利用を希望する出所者の全てを受け入れる体制は整っていません。あなたの希望が叶わない可能性がある点には注意が必要です。
次の項目では、岐阜市にある更生保護施設を2つ紹介します。
更生保護法人岐阜県共助会「光風荘」(男性施設)
所在地:岐阜県岐阜市梅河町2-1
電話番号: 058-263-0703(受付時間 8:30~17:00)
光風荘では、就職支援や自立した生活を送る訓練の他にも、医療保護や薬物依存回復訓練も実施されています。先述している更生保護施設としての目的に合致した、男性の出所者を利用対象者としています。
定員は20名(男子青少年2名・男子青年18名)となっているため、利用にあたっては現在受け入れ可能な状況であるかを事前に確認する必要があります。
更生保護施設「洗心の家」(女性施設)
所在地:岐阜県岐阜市石谷770-22
電話番号: 058-235-7958
洗心の家は全国的にも珍しい女性専門の更生保護施設で、高齢者・障害者の受け入れ指定施設にもなっています。
定員は14名(そのうち2名は少年女子の受け入れも可能)となっているため、利用にあたっては現在受け入れ可能な状況であるかを事前に確認する必要があります。
出所後に受けられる岐阜の生活・就職支援
出所者が「働けない・社会に定着できない」背景には社会的な差別・偏見があります。このような「生きづらさ・働きづらさ」を抱える出所者をどのように受け入れていくのかは、誰一人取り残さない社会の実現に欠かせない地域課題でもあるのです。
更生とは、罪を犯した方が罰を受けて反省し、その反省を社会の中で実践することに意味があるとされています。これが、「反省は1人でもできるけれど、更生は1人ではできない」と言われる理由です。出所者を爪弾きにして社会から孤立させてしまっては、問題の解決にならないのです。
そのため、岐阜市においても2020年に岐阜市再犯防止推進計画が策定されており、出所者や更生保護活動に対する理解を進める活動がスタートしました。
次の項目では、岐阜市で行われている出所者に対する支援について紹介します。
WORK! DIVERSITY(ワークダイバーシティ)プロジェクト in 岐阜
2022年9月より始まった「WORK! DIVERSITY プロジェクト in 岐阜」は、新しい働き方を提案して、多様な人材が活躍できる機会と場所を作るためのプロジェクトです。
「働きたくても働けない」
「仕事が見つからず、働くことにも不安がある」
このような悩みを抱えた方に対して、「就労継続支援A型」と「就労移行支援」、「就労継続支援B型」という3つの障害福祉サービスを提供して就労支援を行っています。
従来の制度では就労継続支援A型や就労移行支援、就労継続支援B型は、障害者手帳や障害福祉サービス受給者証を所持している障害者の方のみが利用できるサービスでした。
「WORK! DIVERSITY プロジェクト in 岐阜」ではこうした就労支援の対象者を広げて、さまざまな理由から働けていない全ての方が利用できるようにする取り組みが進められています。
支援の対象者には、岐阜市在住の「前歴・前科がある方や出所者」も含まれています。
また、「WORK! DIVERSITY プロジェクト in 岐阜」は就労支援以外にも、社会福祉や医療機関を紹介する相談窓口としての役割も持っています。出所後の生活を安定させながら今後の社会復帰へのプランについて相談したい場合は、このプロジェクトの利用を検討してみてはいかがでしょうか?
「WORK! DIVERSITY プロジェクト in 岐阜」の就労支援拠点となっている就労継続支援A型と就労移行支援には、それぞれ次のような特徴があります。
就労継続支援A型
就労継続支援A型とは、あらゆる障害や難病を抱える方が、障害の特性や体調への配慮を受けながら働くことができる就労支援です。
「WORK! DIVERSITY プロジェクト in 岐阜」における就労継続支援A型では、あらゆる理由によって働けない方に対して「働く場所」と「仕事を通じたスキルアップの機会」を提供する意味合いがあります。
就労移行支援
就労移行支援とは、あらゆる障害や病気を抱える方が、働くために必要な知識やスキルを身に着ける訓練を受けながら、就職活動の全面的なサポートのもとで一般企業への就職を目指す就労支援です。
「WORK! DIVERSITY プロジェクト in 岐阜」においては「障害者」という枠組みにとらわれず、あらゆる理由によって仕事が見つからない方の就職を支援する目的も含まれています。
就労継続支援B型
就労継続支援B型とは、あらゆる障害や難病を抱える方が、障害や体調への配慮を受けながら働くことができる就労支援です。
「WORK! DIVERSITY プロジェクト in 岐阜」において、働く生活習慣作りの意味合いがあり、体調や都合に合わせて働く時間を調整し、収入を得ながら段階的に社会復帰を目指せます。
岐阜市の生活困窮者自立支援制度
生活困窮者自立支援制度とは、
「仕事が見つからず経済的に困窮している」
「住居を確保できない・住居を失いそう」
などの生活上の困りごとを抱えた方を対象に、問題解決に向けた相談と具体的な支援を実施して、生活の立て直しをサポートするための制度です。
岐阜刑務所内で実施される「社会復帰支援指導」の中でも、生活困窮者自立支援制度の存在や利用方法についての周知を進める取り組みが行われています。
生活困窮者自立支援制度では、次のような支援事業が展開されています。
- 6ヶ月~1年の間で就労に向けた社会経験を身に着けるための「就労準備支援事業」
- 生活の困りごとについて相談支援を実施して、解決策や社会福祉制度の紹介を行う「自立相談支援事業」
- 1人ひとりの希望に合わせて社会と関わるための場所を提供する「社会的居場所づくり事業」
- 経済的困窮による住居のトラブルを防ぐための「住居確保給付金の支給」
生活困窮者支援制度は、生活保護に至る前段階での支援を強化する目的で設けられた制度です。将来的な生活の困窮を予防するという意味でも、社会福祉制度と繋がりを持っておくことは安心感に繋がります。
「岐阜県再犯防止推進計画」から見る出所者の生活・就職支援
2019年に作られた「岐阜県再犯防止推進計画」の中では、岐阜県の方針として出所者の生活・就労支援をどのように取り組んでいくべきかについても書かれています。
以下では、岐阜県内まで視野を広げて、都道府県単位で受けられる出所者の生活・就職支援について見ていきましょう。
総合人材チャレンジセンター(通称:ジンチャレ)
総合人材チャレンジセンターとは、岐阜県が運営している就職支援機関です。ジンチャレは岐阜県シンクタンク庁舎内のほか、JR岐阜駅内の商業施設であるアクティブGの2階にも設置されています。
岐阜県内での就職サポートに特化した施設であり、「就職相談」「求人の紹介」「応募書類の添削・面接対策」など、就職活動に関わるあらゆる支援を展開しています。
また、岐阜県シンクタンク庁舎内のジンチャレでは出所者の就職支援として、「弁護士による無料相談」「合同企業説明会」「就職支援セミナー」などが実施されています。
住宅セーフティネット制度
住宅セーフティネット制度とは、生活困窮者や障害者(住宅確保要配慮者)の入居を拒まない住宅を用意して、住居確保を支援する制度です。
岐阜県では、2018年から出所者の入居が可能なセーフティネット住宅を増やすとともに、出所者と住居のマッチングを行う活動がスタートしました。
岐阜市内では、家賃月額3万円~の住宅・アパートがセーフティネット住宅に登録されています。「保証人不要」「敷金・礼金なし」「鍵交換の交渉可能」など、入居の条件も一般的な賃貸物件よりは緩く設定されており、初期費用について交渉できる場合もあります。
岐阜県地域生活定着支援センター
岐阜県地域生活定着支援センターとは、出所者の中でも高齢(おおむね65歳以上)である方や、障害によって自立した生活が送れない方を対象として、出所後すぐに社会福祉サービスを利用できるようにするためのサポートを行う施設です。
出所者本人が受けられる社会福祉サービスの利用申請サポートに合わせて、就労可能であれば仕事の斡旋を行い、出所者に対する地域住民の理解を得るための啓発活動にも力を入れています。
岐阜県地域生活定着支援センターでは、刑務所や保護観察所と連携して出所予定者の今後の生活の調整を行っているほか、すでに出所している方本人からの相談も受け付けています。
出所者が生きづらい原因から考える、支援を受けるべき理由
岐阜県において、出所者の仕事の受け入れを行っている企業(協力雇用主)は2023年時点で399件ありますが、実際に出所者を雇用している協力雇用主は8件しかありません。ハローワークが実施している出所者の就職支援についても、就職成功率は20%程度となっており、出所者の社会復帰は依然として厳しい状況です。
「出所者が更生・自立できないのは自己責任。就職できないのも当然のこと」
と言われてしまうのは、それだけ世間の多くの方が出所者の社会復帰や再犯防止に無関心であることの表れでもあります。
「出所後の生活の問題」は出所者のほとんどが直面する問題であり、社会問題として認識される必要があります。自己責任論だけで切り捨てられる問題ではないのです。だからこそ、出所者の2人に1人が再犯をしてしまう原因となる背景や社会構造の欠陥を明らかにして、改善を進めることが求められます。
以下では、出所後に待ち受ける「生きづらさ」注目しながら、社会復帰に向けて生活・就職支援と繋がることが大切である理由を考えていきましょう。
仮釈放よりも満期釈放の方が生きづらい、出所後の厳しい現実
刑務所からの出所には、更生に意欲的で身元引受人が確保された場合に刑期を終えずに出所が認められる「仮釈放」と、仮釈放が認められずに刑期を終えて出所する「満期釈放」の2つのパターンがあります。
仮釈放の場合では、本来の刑期が終了するまでの残り期間に保護観察が付きます。保護観察期間では、罪を犯した方が社会の中で更生できるように、保護観察官や保護司(出所後の生活を支えるボランティア)が協力して、生活の指導や住居・仕事の確保に向けた支援を行います。
一方、満期釈放の場合は保護観察が付きません。そのため、出所後に頼れる身内や友人がいなければ、生活の立て直しや住居・仕事の確保を1人で行わなければいけません。
ですが、刑余者の中には、「1人での生活が困難」「部屋の借り方がわからない」「就職が難しい」といった方が多いのが現実です。出所時に受け取れる刑務所作業での報奨金だけでは生活していくことも厳しいのです。
このような背景から、満期釈放された方の再犯率は高く、5年以内に2人に1人の方が再び刑務所に入るという結果になっています。
「社会よりも刑務所の方が楽」と考えてしまう理由とは?
1日3食の食事が提供され、最低限の寝床や入浴環境も確保されている刑務所は、「最後のセーフティネット」と言われてしまうことがあります。
2024年4月には、「赤落ちした方が社会より楽」という見出しでテレビ朝日が投稿した記事が、ネットで話題となりました。「赤落ち」とは、実刑が確定して刑務所に収容されることを表す隠語です。
この記事でインタビューを受けた20代の男性は、
「社会より刑務所の方が楽。刑務所ではルールを破れば懲罰を受けるが、頑張ったら頑張った分だけ評価される。でも、社会では頑張っても評価されない。出所後に再犯しない自信もあまりないです」
このように話しています。
さらに、この記事を読んだ刑務所の服役経験がある方も、次のような意見を述べています。
「1~2年で出所するのであれば更生の余地はあるが、刑期が長くなればなるほど出所後の生活は何もわからなくなる。やりたいこと・できることがない状態では、出所後は半グレグループしか居場所がないから、刑務所の中で知り合った人と再犯の計画を立てる人は多い」
「刑務所の生活は決して楽ではないが、それ以上に社会生活を諦めるしかないという強い思いを抱えることは珍しくない。だから出所した人の半分は刑務所に戻る」
出所者の更生・自立に向けた気持ちが出所後の生活で折れないようにするには、支援体制を拡大して周知させると共に、社会構造や刑務所のあり方の見直しが必要であるとの声も上がっています。
参考:「赤落ちした方が社会より楽」実兄の20代特殊詐欺犯が塀の中で考えたこと|テレ朝news
まとめ
まとめ
- 出所後の就職活動は、コレワークを利用してハローワークから紹介される受刑者専用求人に応募するという流れが一般的である
- 職親プロジェクトのように、民間が主導で行っている出所者を対象とした就職支援もある
- 岐阜市には、あらゆる理由から働きづらさを抱えた方に向けた「WORK! DIVERSITY プロジェクト in 岐阜」という取り組みがあり、就職先に困っている出所者も利用できる
- 生活困窮者自立支援制度、地域生活定着支援センター、住宅セーフティネット制度など、今後の生活や住居の確保を支援する制度は出所者も利用できる
いかがでしたか?今回の記事では、刑務所から出てきた方の社会復帰に大切な「仕事」「住居」「相談相手」の3点の支援を中心に紹介しました。
出所後に真面目に生きて社会復帰を目指したいと思っても、周囲の厳しい目線を受け続けることで心が折れてしまう出所者が多いのは事実でしょう。それでも、出所者が利用できる支援制度はたくさんありますし、周囲を見渡せば手を差し伸べてくれる方もいるということを知って頂ければ幸いです。
「誰一人取り残さない社会の実現」のためにも、あなたのこれからの人生に幸多からんことを祈っております。