2023年に電通が行ったLGBTQ調査の結果、日本におけるLGBTQ当事者の割合は9.7%であると発表されました。LGBTQは「性的マイノリティ」とも呼ばれていますが、実際には血液型がAB型の人と同じくらい身近な存在です。
しかし、2023年時点で日本のLGBTQの取り組みは先進国中ワースト2位となっており、LGBTQ当事者への理解を求める動きはありつつも、具体的な法整備はほとんど進められていないのが現状です。そのため、LGBTQ当事者には仕事、婚姻、医療、相続など様々な面で法の庇護が及んでおりません。
この記事にたどり着いたあなたは、
「LGBTQを職場にカミングアウトしてもいいの?」
「偏見なく受け入れてもらえるか不安……」
「LGBTQだと周囲に知られないよう、常に気を張って生活している」
このような悩みを抱えていませんか?
岐阜市にお住いのLGBTQについて悩むあなたのために、
本記事では
- 日本のLGBTQの取り組み・法整備の現状
- LGBTQ当事者が仕事選びの際や職場で抱える悩み
- 岐阜市でスタートした「岐阜県パートナーシップ宣誓制度」
- 岐阜市でLGBTQ当事者が相談できる環境はあるのか?
について解説していきます。
この記事があなたのお力になれる内容となるよう努めて参ります。最後まで付き合い頂けると幸いです。
LGBTQとは?差別がない社会について
LGBTQとは、
- L=レズビアン(女性同性愛者)
- G=ゲイ(男性同性愛者)
- B=バイセクシャル(両性愛者)
- T=トランスジェンダー(身体的特徴に基づく性別と自認している性別が異なる者)
- Q=クエスチョニング(男女という枠組みの中で性自認や性的指向を決められない者)
これらの頭文字をとって生まれた言葉です。
昨今では、これら5つのセクシャリティに該当しないあらゆる性的マイノリティの方を受け入れる目的で「+」を追加して、「LGBTQ+」と呼ばれる場合もあります。
LGBTQは、非常に複雑でセンシティブなテーマです。
18世紀後半のアメリカ独立宣言やフランス革命以降、近代国家の成立と共に社会には様々な差別が生まれました。男性・女性、白人・黒人、障害の有無など、生まれ持った属性によりレッテルを張られた人々は、社会から公式に差別されていたのです。
これらの差別問題が少しずつ解消されていくと同時に、2000年にはSDGsの前身であるMDGs(ミレニアム開発目標)の中でジェンダー平等に向けて取り組むことが決定されました。1人ひとりが人間として尊重され、平等に責任と権利が分かち合われることが望まれるようになったのです。その中には当然、LGBTQ当事者も含まれています。
全ての差別は無知・無理解から始まると言われています。LGBTQ当事者が取り残されない社会を形成するために、マイノリティを受け入れる寛容さが求められているのです。
日本のLGBTQの現状はどうなっているのか?
日本におけるLGBTQの取り組みにおいて、記憶に新しいのは2023年6月に成立した「LGBT理解増進法」ではないでしょうか?LGBT理解増進法は、日本で初めてLGBTという文言が入れられた法律です。しかし、この法律はLGBTQ当事者たちが望む内容のものではなく、むしろ差別を助長しかねないとの声もあがっています。
2023年2月には、同性婚について問われた岸田首相が「(同性婚を認めることは)家族観や価値観、社会が変わってしまう課題だ」と答弁しています。さらに同月には、首相秘書官が同性婚について「見るのも嫌だ、同性婚を認めたら国を捨てる人が出てくる」という内容の発言をしたことで職を追われました。
日本においてLGBTQが十分に議論されていない背景には、これまで続いてきた社会制度や体制を維持したいと考える保守派議員の反対意見が多い事情があります。LGBT理解増進法の内容も保守派議員の意向に配慮した結果、当初の法案とは大きく内容が変化したものになったという指摘が相次いでいます。
以下で、LGBT理解増進法の問題視されている点や日本のLGBTQに関する意識について詳しく見ていきましょう。
LGBT理解増進法の2つの問題点
LGBT理解増進法の内容について、最も指摘されているポイントは2つあります。
1つ目は、第三条の基本理念に記載されている「性的指向及びジェンダーアイデンティティを理由とする不当な差別はあってはならない」という文言です。この「不当な差別」という部分は法案の時点で「差別はゆるされない」と表現されていました。
非常に細かな指摘に感じるかもしれませんが、不当な差別と表現されると「LGBTQを理由に差別が行われたとしても、正当な理由があればそれは差別ではない」と解釈されるのです。
「不当な差別をしてはならない」と表記された前例には、障害者差別解消法などがあります。この法律における「不当な差別」とは、「正当な理由なく行われる差別」が該当するという趣旨になっており、どのようなものが不当な差別に当たるのかについては個別の事例ごとに判断が必要とされています。
つまり、LGBT理解増進法における不当な差別についても障害者差別解消法と同様の趣旨であると考えられるため、LGBTQ当事者へのあらゆる差別までを禁止している法律にはならず、大きな不安を残す結果となりました。
2つ目の指摘は、第十二条に記載されている「性的指向又はジェンダーアイデンティティにかかわらず、全ての国民が安心して生活することができることとなるよう、留意するものとする」という文言です。この表現については、「LGBTQ当事者が国民の安心を脅かす存在」という誤解を与えかねないとして批判が相次ぎました。
このような文言で書かれてしまうことは、LGBTQをめぐる多数派と少数派の対立を生みかねないものであり、「多数派の国民の不安」を理由にしてLGBTQの法整備がさらに遅れる原因になりかねないものと考えられています。
参考:性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律 | e-Gov法令検索
実は賛成派が多い?日本の同性婚・LGBTQ差別禁止に対する意識
日本では、同性婚が制度化されていないなど、LGBTQ当事者への法整備が十分に進められていない現状があります。では、「日本人のLGBTQに対する意識が低いのか?」と問われると、実はそうではありません。
アメリカの世論調査機関ピュー・リサーチ・センターの最新の調査によると、日本の同性婚賛成率は68%となっており、調査対象の32ヵ国中10位、アジアの国や地域の中ではトップの高さであることがわかっています。
さらに、日本の10代・20代を対象に行われている調査では、同性婚賛成率が89.5%であり、LGBTQの方への差別を禁止する法律については80.5%が賛成するという結果になりました。
LGBTQ当事者を受け入れようとする意識は高い一方、法整備など実際の状況とのギャップはまだまだ解消されていません。「同性婚が制度化されても誰も困らない、むしろ多様な家族が認められて幸せになる人が増えるだけ」という考え方がこれまで以上に共通認識となることが望まれています。
参考:同性婚に寛大な国は? 日本がトップ10入り | Forbes JAPAN 公式サイト
参考:U30は同性婚の法制化についてどう思ってる?|5月の世論調査-【結果発表】|学校総選挙プロジェクト【公式】 (note.com)
LGBTQが職場・仕事で直面する5つの悩み
2020年に発表された厚生労働省委託事業「職場におけるダイバーシティ推進事業」の調査報告書では、職場でLGBTQのカミングアウトをしている方の割合がレズビアン・ゲイ・バイセクシャルの方で7.9%、トランスジェンダーの方で15.8%という結果になりました。残りの約8割のLGBTQ当事者は、職場へのカミングアウトを行っていません。
職場へのカミングアウトを行っていないLGBTQ当事者の中には、仕事においてLGBTQが影響しないと判断している方もいます。しかし、職務上や上司・部下・同僚などとの人付き合いにおいて、LGBTQの当事者であることを隠し続けることにストレスを感じている方もいらっしゃいます。
以下では、LGBTQ当事者の方が仕事や職場でどのようなことに困っているのかを紹介します。「あなたがあなたらしく生きる」ためにも、あなたが仕事や職場で抱える悩みについて整理するきっかけとなれば幸いです。
参考:令和元年度 職場におけるダイバーシティ推進事業報告書000673032.pdf (mhlw.go.jp)
LGBTQを理由にやりたい仕事を選べないことがある
世界最大の求人検索エンジン「indeed(インディード)」が2023年に行った「企業のLGBTQ+当事者の従業員への取り組みに関する調査」では、LGBTQ当事者の31.5%が「LGBTQを理由にやりたい仕事を諦めた経験がある」と回答しています。
LGBTQ当事者がやりたい仕事を諦めた理由には、以下のようなものがあります。
- 男らしさ、女らしさの決めつけによる理解のない発言をされた
- 企業にLGBTQに対する制度がない、あるのかわからなかった
- 勤務中の制服、化粧、髪型などの指定が自分の希望と異なっていた
また、LGBTQだと伝えたら面接が打ち切りになった、書類上の性別と履歴書の写真にギャップがあるため書類選考を通過しにくい、見た目に関わる理解のない詮索をされた、などの事例も発生しています。2023年時点でLGBTQの支援に取り組んでいる企業の割合は24.2%となっており、LGBTQ当事者は仕事選びの時点から大きな悩みを抱えているのが現状です。
参考:「LGBTQ+当事者の仕事や職場に関する意識調査」を実施 | indeed
参考:Indeed、「企業のLGBTQ+当事者の従業員への取り組みに関する調査」を実施 | PRTIMES
LGBTQを理由に仕事を辞めてしまうことがある
「LGBTQについて上司・同僚から差別的な発言や行動をされた」
「LGBTQであることを伝えた(バレた)ら、異動や減給処分を下された」
これらは、日本で実際に起きたLGBTQを理由とする差別の事例です。
上記のindeedの調査結果では、LGBTQ当事者の24.4%が「やりたい仕事に就職できても、LGBTQを理由に退職した」と回答しています。LGBTQについて周囲の理解があったとしても企業の制度が不十分である、企業に制度はあるものの利用実績がなく十分な理解が得られない、といった事情によりLGBTQ当事者は働きづらさを感じてしまいます。
また、企業側がLGBTQの支援制度を整えたとしても、従業員のLGBTQに対する考え方・理解・認識については企業が介入しにくい個別の問題です。
もっとも、LGBTQ当事者が普通の暮らし・対等な扱いを望むにあたり、「制度」という形で特例的に保障される生活を求めているわけではない、との考え方もあります。そのため、企業はLGBTQの支援制度を整えたいと考えていても、それに向けた取り組みには慎重にならざるを得ない事情がうかがえます。
LGBTQを理由に福利厚生を受けられないことがある
同性婚が制度化されていない日本では、90%以上の企業が同性のパートナーを配偶者として扱っていない現状があります。そのため、多くの企業では「事実婚」や「同性パートナーを持つ社員」に対して福利厚生が適用されていません。
LGBTQ当事者に適用されない福利厚生には以下のようなものがあります。
- 家族手当が支給されない
- 社宅制度が利用できず、住宅手当も支給されない
- パートナーの身内に祝い事や不幸があった時、慶弔休暇を利用できない
- 従業員を対象とした家族向けサービスを利用できない
このような事情から福利厚生の外に置かれてしまうLGBTQ当事者は、収入面で不利な状況になると同時に働きづらさを感じてしまいます。
日本労働組合総合連合が発表した「夫婦別姓と職場の制度に関する調査2022」の報告書では、配偶者手当・子供手当・住宅手当を「同性パートナーにも支給するべき」と回答した人が、いずれも9%台という結果になっています。LGBTQ当事者への福利厚生の拡充は、今後の大きな課題となるでしょう。
参考:夫婦別姓と職場の制度に関する調査|連合(日本労働組合総連合会)
職場でプライベートについて話しにくい
「彼氏・彼女はいないの?」
「好みのタイプの人ってどんな感じ?」
このような話題について触れられたくないと感じるLGBTQ当事者は珍しくありません。
昨今では、「仕事の場においてプライベートには踏み込まない」という考え方が広まってきましたが、職場での雑談や飲み会の場では家族やパートナーの話題になるのはよくあることです。このような場面でLGBTQ当事者であることを公開していない方は、「なるべく会話に入らない」「作り話を用意して切り抜ける」という対処をすることがあります。
自分のセクシャリティについて嘘をつかなければならない状況は、LGBTQがまるで悪い事であるかのように感じるきっかけともなり、大きな心理的負担となってしまいます。入りにくい話題があることで人との関わりを避けるようになると、人間関係の構築に悩むようになり、会社内で孤立感を感じやすくなるのです。
どちらを利用すればいいのかわからないトイレの悩み
LGBTQの中でも、特にTにあたるトランスジェンダーの方を苦しめているのが、トイレの利用を巡る課題です。「生まれた時に割り当てられた性別」ではなく、「自認している性別」に基づいてトイレを利用したいと考えても、それを行動に移すことで向けられる周囲の目線や指摘・注意の声により、トランスジェンダーの方の心は深く傷ついてしまいます。
トランスジェンダーの方は公共の場でトイレを利用する時の気持ちについて、「自分が強く否定されているようで辛い」と話しています。
自らの性自認に基づいてトイレを利用できるようになると、「トランスジェンダーを自称すれば好きなトイレを使えてしまう。性犯罪に繋がりかねない」との批判の声が上がります。しかし、トランスジェンダーの方は他の利用者とトラブルにならないトイレの使い方について、真剣に模索しているのです。
2015年には、経済産業省に勤めるトランスジェンダー職員が、女性用トイレの利用を制限されたことが不当であるとして国を相手に裁判を起こしました。この件は最高裁まで争われ、2023年には原告の事情やこれまでトイレ利用を巡ってトラブルが発生していない点を踏まえて、「女性用トイレの自由使用を認めないのは違法」と判断されました。
一方、この件で裁判長は補足意見として「現時点では本人の要望と他の職員の意見をよく聴取して、最適な解決策を探る以外にない」と述べている点から、解決が非常に難しい課題であることが浮き彫りとなりました。
昨今、ジェンダーレストイレの設置が検討される中で、トイレメーカーからは「性別に関わらず全ての人が快適に利用できるトイレ」の提案・開発が進められるようになりました。トランスジェンダーの方のトイレ利用を巡る課題について、イデオロギーの側面からだけでなく技術的なアプローチによって解決される可能性についても期待が寄せられています。
「岐阜県パートナーシップ宣誓制度」が岐阜市でスタート
LGBTQ当事者で事実婚の状態にある方の関係を公的に認める「パートナーシップ宣誓制度」が、2023年9月より岐阜県でスタートしました。現時点では、岐阜県全ての市町村での導入には至っておりませんが、岐阜市内在住の方も利用できる制度です。
パートナーシップの関係にある2人が必要書類を岐阜県庁に提出することで、結婚と同様の関係にあることを証明する「宣誓書受領証」が発行されます。
「自分たちの関係を公に認めていただくことができて、すごく心強いです。」
「私たちの人生にとっては報われた時間になりました。」
実際に岐阜県でパートナーシップ宣誓制度を利用した方はこのように話しています。
宣誓書受領証が発行されることで、主に以下の制度が利用できるようになります。
- パートナー2人で市営住宅への入居が可能になる
- 制度に賛同する不動産会社の物件に、ルームシェアではなく家族として入居が可能になる
- パートナーが病気になった時、病状の説明を受けて入院や手術の同意が可能になる
- 生命保険の受取人にパートナーを指定できるようになる
- 携帯電話の家族割など、一部の民間の家族向けサービスが利用できるようになる
岐阜県は今後も対象となるサービスの拡充に努める方針です。
一方で、パートナーシップ制度は法律上の婚姻関係を結ぶものではありません。そのため、事実婚の状態になったとしても利用できない制度も存在します。
利用できない制度には以下のようなものがあります。
- 所得税・相続税の配偶者控除が適用されない
- 離婚した場合の財産分与や年金分割、慰謝料請求ができない
- 配偶者が死亡した時の相続や年金の受給ができない
これらは一例ですが、同性婚が制度化されていない現状では、LGBTQ当事者が生活に関わる重要な部分で大きな制約を受けている現状は依然として解決されていません。パートナーシップ制度の浸透とともに、同性婚が制度化されることが望まれています。
岐阜市で行われているLGBTQ支援
先述してきた通り、LGBTQ当事者がありのままに生きる社会の実現には数多くの課題が残されています。一方で、パートナーシップ宣誓制度以外にも岐阜県の一部自治体では、印鑑登録証明書から性別欄を削除する取り組みが実施されています。
できることからコツコツと進めている現状ではありますが、性の多様性を認める動きは国だけでなく地方自治体にも浸透するようになりました。
以下では、岐阜市内にお住まいのLGBTQ当事者が利用できる支援や相談先について紹介していきます。
WORK! DIVEWSITY プロジェクト in 岐阜
「WORK! DIVEWSITY プロジェクト in 岐阜」は2022年9月より始まりました。「働きたくても働けない」「一般企業では働きづらい」という悩みを抱えた方を対象に、障害福祉サービスを提供して就労支援を行っています。
「就労移行支援」や「就労継続支援A型」は、本来障害を持つ方のみが利用できるサービスでした。「WORK! DIVEWSITY プロジェクト in 岐阜」は、こうした支援サービスを障害以外の理由から「働きづらさ」を抱える方も利用できるようにする取り組みです。
WHO(世界保健機構)が同性愛や性同一性障害を精神障害の分類から除外した通り、LGBTQは障害ではありません。しかし、岐阜市内にお住まいであれば、LGBTQ当事者もこのプロジェクトの対象になります。
「WORK! DIVEWSITY プロジェクト in 岐阜」を利用することでLGBTQ当事者には、
- LGBTQの悩みを相談できる場所ができる
- あなたが仕事で配慮を求めたいことを明確にできる
- LGBTQについて会社に説明する時、効果的なアプローチの方法を学べる
このようなメリットがあります。
ダイバーシティ就労支援拠点の1つである「ノックス岐阜」は、2024年1月にLGBTQ当事者の方を招いてダイバーシティ理解促進講演会「性の多様性を知ろう」を開催しました。
「WORK! DIVEWSITY プロジェクト in 岐阜」では、LGBTQ当事者が働きやすい社会を目指して積極的に理解に努めています。あなたがLGBTQを理由に働きづらさを感じている場合、ぜひこのプロジェクトの利用を検討してみてはいかがでしょうか?
ご利用案内 | WORK! DIVERSITY プロジェクト in 岐阜
LGBTQ問題を専門とする行政書士事務所「ぱすぽーと」
行政書士の代表的な業務の中には「遺言書等の権利義務、事実証明及び契約書の作成」があります。つまり、行政書士とは法的な効力を持った書面を作成するプロなのです。
岐阜市内にある「行政書士大橋事務所」は、LGBTQ当事者をサポートするためのプロジェクトとして「ぱすぽーと」を立ち上げました。
ぱすぽーとは、パートナーシップ宣誓制度などの今ある制度の中で、LGBTQ当事者をどのような書面で関係や権利を証明して守っていくのか、という対策に力を入れている団体です。大切なパートナーの身に病気や死亡など万が一のことがあった時、同性婚が法律で認められていないが故に発生する遺言書などのトラブルを未然に防ぐ活動を行っています。
その他にも、公的機関に対する相談窓口の設置要請やLGBTQ当事者が集まれるサロンの企画などにも取り組んでいます。
ぱすぽーとの運営者の1人である田中雪斎さんは、LGBTQ当事者であることを公表して岐阜で活動されている方です。LGBTQを巡り法律によるサポートが欲しいと考えた時、LGBTQに対する造詣が深い行政書士事務所「ぱすぽーと」をぜひ訪ねてみてはいかがでしょうか?
まとめ
まとめ
- 日本ではLGBTQ理解増進法が成立したが、まだまだ法整備が進んでおらず多くの課題が残されている現状がある
- 日本人は同性婚の制度化やLGBTQ差別禁止についての法律の作成に多くの人が賛成している状況もある
- LGBTQを理由に好きな仕事を選べない、仕事を続けられない、福利厚生を受けられないなどの働きづらさを抱えている方がいる
- パートナーシップ宣誓制度により、岐阜県が同性カップルの成立を認めることで保証が及ぶようになる
- 働きづらさを抱えるLGBTQ当事者は「WORK! DIVEWSITY プロジェクト in 岐阜」による就労支援を受けることができる
今回の記事では、LGBTQ当事者が抱える仕事・職場での悩みを中心に、LGBTQに対する日本や岐阜の取り組みについて紹介しました。
LGBTQ当事者が「自分らしく生きられる社会」の形成は、まだまだ時間が必要となる課題です。しかし、少しずつ人も社会も変化していく動きは確実に始まっています。
これからの未来、あなたがあなたらしく生きられる日が来ることを祈りつつ、この記事の最後とさせて頂きます。