高次脳機能障害の方に向いている仕事とは?岐阜市で利用できる就労支援を解説

突然の病気や事故がきっかけとなり高次脳機能障害になると、日常生活や社会生活の中で困難を抱えてしまうことがあります。日常生活や仕事において、高次脳機能障害の症状への適切な配慮が受けられないと「生きづらさ・働きづらさ」を感じてしまうでしょう。

この記事に辿り着いたあなたは

「以前できていたことが急にできなくなり、今の仕事が続けられない……」
「高次脳機能障害と付き合いながら社会復帰するには、どうしたらいいの?」

このような悩みを抱えていませんか?

岐阜市で高次脳機能障害と共に生きるあなたに向けて、

本記事では

  • 高次脳機能障害の代表的な症状
  • 高次脳機能障害の方に対する職場での配慮事例
  • 高次脳機能障害の方が受けられる岐阜市内の就労支援、相談支援

以上について解説していきます。

この記事が、高次脳機能障害に悩むあなたの一助となれば幸いです。

高次脳機能障害とは?あらわれる症状ついて

脳

脳が持っている「言語」「思考」「記憶」「判断」「感情」などの様々な機能は「高次脳機能」と呼ばれています。高次脳機能障害とは、病気や事故による脳の損傷が原因となり高次脳機能に後天的な障がいが発生して、生活に支障が生じている状態のことなのです。

高次脳機能障害の原因となる疾患には、

  • 脳血管障害 79.7%(脳梗塞、クモ膜下出血、脳内出血 など)
  • 頭部外傷 10.1%(脳挫傷、脳裂傷、硬膜外血種 など)
  • 脳腫瘍 4.2%
  • アルコール依存症 0.6%

などが挙げられます。

高次脳機能障害の約8割は、脳の血管の詰まり・破れなどが原因で脳に十分な血液(酸素や栄養)が行き届かなくなり、脳細胞が壊死する「脳血管障害」によって引き起こされています。

次いで約1割が、交通事故や転落・転倒などによる強い衝撃を受けたことが原因となり、脳組織が破壊される「頭部外傷」によって引き起こされています。

脳の損傷個所や損傷の程度によってあらわれる症状は様々です。ここからは、高次脳機能障害の代表的な症状について見ていきましょう。

高次脳機能障害について|公益社団法人東京都医師会

失語症(発症率56.9%)

失語症とは、脳の中でも言葉をつかさどる言語中枢が損傷を受けることで、「言葉を話すこと・聞くこと」や「文字を書くこと・理解すること」などが困難になる言語障害です。

失語症の具体的な症状は以下の通りです。

  • 相手の話が理解できない
  • 話そうと思っても言葉が出てこない、言いたい言葉を間違える
  • 言葉を正しく発音できない
  • 文字や文章が読めず、意味を理解できない

このような症状から、失語症は「言葉のわからない国に放り出された状態」と例えられることがあります。

一方で、失語症の方は思考能力・判断力に問題がないという場合が多く、コミュニケーションにすれ違いが発生していることは理解できています。そのため、失語症の方は言葉を的確に伝えられないことに大きなストレスを抱えてしまうのです。

失語症のリハビリは専門職である言語聴覚士が担当しており、脳の損傷程度などによる個人差はありますが、徐々に回復していく障がいです。

注意障害(発症率29.8%)

注意障害とは、脳の中でも大部分を占めている前頭葉が損傷を受けることで、「作業のミスが増える」「気が散って集中できない」などの症状があらわれる障がいです。

注意障害の具体的な症状は以下の通りです。

  • 注意や集中を持続させることができない(持続性注意障害)
  • 周囲の刺激で注意が逸れやすく、何かを選ぶ行為ができない(選択制注意障害)
  • 特定の物事に固着しやすく、注意を向ける対象の切り替えができない(転換性注意障害)
  • 順序を立てることが困難になり、マルチタスクができない(配分正中位障害)

注意障害の方には、目や耳から入ってくる大量の情報の処理が追い付かなくなり、脳が疲れやすいという傾向があります。集中が切れた後は長時間ぼーっとしてしまうこともあるため、数分で完了する作業に数十分以上の時間をかけてしまう場合もあります。

注意障害は、周囲の雑音・人・物などの刺激が少ない環境であれば症状が緩和されることが多く、リハビリによっても改善の見込みがある障がいです。

記憶障害(発症率26.2%)

記憶障害とは、記憶の中枢である海馬が含まれている側頭葉が損傷を受けることで、「新しい物事を覚えられない」「以前のことを思い出せない」などの症状があらわれる障がいです。

記憶障害の具体的な症状は以下の通りです。

  • 数分前の行動や会話の内容を記憶できない(短期記憶障害)
  • 過去の出来事の時系列がバラバラで、新しい物事を長期間記憶できない(長期記憶障害)
  • 「1日=365日」などの知識的な記憶ができない(意味記憶障害)
  • 車の運転や楽器の演奏などの、経験の繰り返しによる記憶ができない(手続き記憶障害)

記憶障害の方は、「同じことを何度も質問してしまう」「約束や予定を覚えられない」といった事態に直面しやすく、対人関係やコミュニケーションのトラブルを抱えやすい傾向があります。

日常生活の中で、カレンダー・ホワイトボード・メモ・付箋などを目の付く場所に配置して、次の行動や記憶の手がかりが多い環境を整えることが大切です。

社会的行動障害(発症率20.4%)

社会的行動障害とは、行動や感情を制御する役割も持っている前頭葉が損傷を受けることで、「感情や欲求がおさえられない」「何もやる気が出ない」などの症状が現れる障がいです。

社会的行動障害の具体的な症状は以下の通りです。

  • 行動や言動が子供のようになり、他人に依存しやすく自己判断ができない
  • 自己中心的な行動が多くなり、他人に対する思いやりや共感ができない
  • 急に泣きだす、怒りだすことが多くなり、情緒のコントロールができない
  • 暴力、窃盗、セクハラなどの犯罪を起こしてしまうことがある

社会的行動障害の方は、合理的な行動を取ることが難しく、欲しいものがあると我慢できず手あたり次第に購入してしまうなどの行動に移りやすいため、生活や経済などのあらゆる面に困難があります。

社会的行動障害のリハビリにおいては、あらわれている症状が単なる感情の変化ではなく障がいによるものであることを、周囲の人や本人が正しく認識することが大切です。

遂行機能障害(発症率16%)

遂行機能障害とは、前頭葉の中でも前頭前野が損傷を受けることで、「自発的に行動できない」「衝動的な行動が増える」などの症状があらわれる障害です。

遂行機能障害の具体的な症状は以下の通りです。

  • 指示がなければ行動できず、目標や計画を立てることが難しい
  • 何の作業から始めるべきかわからず行動を開始できない
  • 目標がないまま衝動的な行動に移りやすいため、仕事を効率的に進められない
  • 物事に優先順位が付けられず、同時に2つ以上の指示を受けると行動できない

遂行機能障害の方は、自分で思考や判断をすることが困難であり、臨機応変な対応ができない傾向があります。一方で、指示があれば1つの作業なら実行できる場合が多く、マニュアルを作成して具体的な計画や手順を伝えるのが効果的な対策になります。

遂行機能障害のリハビリには根気が必要ですが、作成したマニュアルにより行動をパターン化して、行動の結果をフィードバックする訓練などにより改善が見込める障がいです。

高次脳機能障害の方に向いている仕事とは?

パソコンを使用した職業訓練

高次脳機能障害の方には、次のような特徴がある仕事が向いています。

  • コミュニケーションを取る必要が少ない仕事
  • 臨機応変な対応や自分で判断を行う機会が少ない仕事
  • 周囲からの明確な指示を貰いながら、マニュアルに沿って行える仕事
  • 同じことを繰り返し行う仕事

一般事務

事務職にはデータ入力などの定型業務が多く、担当する業務を固定化しやすい特徴があります。ミスを防ぐための二重チェックのサポートも受けやすく、パソコン業務がメインとなる場合は先述しているメールやチャットを用いたコミュニケーション体制などの配慮体制を整えやすい仕事です。

清掃業

ビルや店舗の清掃業務ではマニュアルに沿って決められた場所を清掃する場合が多く、コミュニケーションが少ない環境で仕事ができる特徴があります。覚えることや自分で判断をすることが少ないため働きやすい仕事です。

軽作業

軽作業には、荷物の組み立て・梱包・製品の組み立てなど、同じことを繰り返し行う仕事が多い特徴があります。軽作業は障がい者を対象とした求人も多くあり、配慮を求めやすい職場に就職しやすくおすすめの仕事です。

 

もっとも、これらの向いている仕事はあくまでも一般論です。高次脳機能障害の症状によっては、向いている仕事にも大きな個人差がある点は注意しましょう。

主治医と相談して「できる仕事・できない仕事」を明確にして、以下で紹介する仕事における配慮を求めたり、就労移行支援を利用することで、復職や新しい仕事へ挑戦できる可能性も十分にあります。

高次脳機能障害の方の社会復帰事例も参考にするとよいでしょう。

高次脳機能障害の方の就職・復職・転職活動のポイントと事例|LITALICOワークス

仕事における高次脳機能障害への配慮・対応例

職場実習

先述した通り、高次脳機能障害の症状は様々であり、障がいの程度にも個人差があります。複数の症状が複合している場合が多く、「どのような合理的配慮が必要となるか」をあなた自身が周囲に伝えなければわかりにくいのです。

そのため、社会復帰を目指す上では高次脳機能障害による症状を自己理解することが大切とされています。「どのような配慮があれば仕事がしやすいのか」について、自己決定することが望ましいと考えられているからです。

ただ、高次脳機能障害においては自分では障がいの特性に気付けない場合も多いです。医師や家族など周囲の協力を得ながら、あなたが直面する生活の困難について整理するとよいでしょう。

仕事上ではどのような配慮がなされているのか、具体例を見ていきましょう。

コミュニケーション方法への配慮

「伝えたい言葉がすぐに出てこず、口頭でスムーズな会話を行うのが難しい」
「通常の会話のスピードでは指示などを理解するのが難しい」

このような症状がある場合の配慮事例には、以下のようなものがあります。

メールやチャットなどを利用する

自分のペースで文章を読み、内容を理解してから返信することが習慣化されます。記録として残るため、後から内容を読み返すことができる点も優れています。文面のテンプレートなどを決めておくと、さらにスムーズなコミュニケーションが取れるようになるでしょう。

指示は具体的かつ簡潔に行う

曖昧な指示は、内容を理解して自分で判断しなければならないという工程が発生するため、理解に時間がかかりミスの原因にもなります。例えば「資料を人数分、会議の10分前に持ってきてください」という表現よりも、「資料を10冊、13時に持ってきてください」と伝えてもらった方が理解しやすいでしょう。

安心してコミュニケーションが取れる環境を作る

不安やプレッシャーは脳の働きによって感じるため、人間は安心出来る環境でなければ本来の能力を発揮することができません。高次脳機能障害の方は、「指示はちゃんと理解できているか?」と問い詰められると、余計に混乱してしまう場合があります。

職場環境や業務内容への配慮

「人の行き来や周囲の物事・作業音が気になって集中できない」
「できない仕事が増えてしまい、これまでと同じ働き方を続けられない」

このような症状がある場合の配慮事例には、以下のようなものがあります。

障がいの特性を補う道具の使用を許可する

周囲の作業音が気にならないように耳栓の使用を許可する、ミスを減らすためにパソコン作業の際に音声読み上げソフトの使用を許可するなどの配慮を得ることによって、障がいの特性への自己対処が可能になる場合があります。

集中しやすい環境を作る

自己対処の例では、物の置き場所を統一する、業務に必要なものだけを置いて周囲を整理するという対策が挙げられます。職場側が行う配慮の例では、本人の周辺での作業や会話を避ける、机を壁側に向けるという対応策が挙げられます。周囲から刺激を受けにくい環境を作り、集中力が持続しやすい工夫をすることが大切です。

できる仕事、できない仕事を周知して適切に仕事を割り振る

障がいの特性により、マルチタスクを要求されると混乱しやすく、仕事を抱え込む原因となります。また、電話対応のようにコミュニケーション能力や臨機応変な対応が必要となる仕事を極端に苦手としている場合もあります。あなたができる仕事を、負担になりすぎない量に調整して1つずつ割り振ってもらうことが大切です。

定期的な面談を実施して相談しやすい環境を作る

仕事について定期的なフィードバックを行うことで、できる仕事・できない仕事がより明確になります。新たに見つかった改善点を、職場内のサポートと本人の努力を合わせて解決していくと、より働きやすい環境に繋がります。

高次脳機能障害の方が受けられる岐阜市の就労支援5選

ある日、高次脳機能障害と診断されたら「今の仕事を続けられるのか?」という不安に襲われてしまいますよね。実際に、高次機能障害になった場合「休職」や「退職」という選択をする方は多くいらっしゃいます。

次のような疑問を抱く方も少なくないでしょう。

「どのように社会復帰をすればいいのか?」
「利用できる相談窓口や支援制度はないのか?」

そんなあなたに向けて、ここからは岐阜市で利用できる就労支援や障害福祉サービスを解説していきます。一緒に見ていきましょう。

WORK! DIVERSITY プロジェクト in 岐阜

WORK! DIVERSITY プロジェクト in 岐阜

2022年9月より開始した「WORK! DIVERSITY プロジェクト in 岐阜」では、「働きたくても働けない」「一般企業では働きづらい」という悩みを抱えた方に対して、障害福祉サービスを提供して就労支援を行っています。

これまでの障害福祉サービスは、障害者手帳や障害福祉サービス受給者証を所持している障がい者の方のみが利用できるものでした。

そこで「WORK! DIVERSITY プロジェクト in 岐阜」では、障がいに限らない様々な理由により「働きづらさ」を感じている方にも、そうしたサービスを利用できるようにする取り組みに力を入れています。

もっとも、高次脳機能障害の方の場合はすでに障害手帳をお持ちという方もいらっしゃるかと思います。そのような場合は、正規の手続きにより障害福祉サービスの就労支援を受けることが可能です。

しかし、あなたが岐阜市内在住の高次脳機能障害と診断された方で障害手帳を現在お持ちでない場合、「WORK! DIVERSITY プロジェクト in 岐阜」を利用することでスムーズに就労支援を受けることができます。

ご利用案内 | WORK! DIVERSITY プロジェクト in 岐阜

一般企業への就職を目指す方にオススメ、就労移行支援

就労移行支援とは、障がいを抱えつつも一般企業(障がい者雇用を含む)に就職したいと考えている方を対象として、就職に必要な知識・スキルを身に着ける訓練や就職活動の全面的サポートを行うサービスです。

高次脳機能障害の方の就職支援実績があり、リハビリと合わせて利用することもできます。あなたの症状に合わせて、効果的な対策や職場で必要になる配慮について学ぶことができます。

就労移行支援を利用して就職した場合、安定して長期間働くための職場定着支援を受けられるため、就職後に職場で困りごとに直面した場合でも相談しやすい環境を作ることができます。

ただし、就労移行支援はあくまでも就職のための訓練を受ける制度であるため、利用することで給料などは発生しません。リハビリ・訓練の状況に応じて就職活動を進めていくため、すぐに就職できない点にも注意が必要です。

参考:【岐阜県岐阜市】就労移行支援事業所の一覧 | LITALICO仕事ナビ

障がいに配慮ある職場で収入を得たい方にオススメ、就労継続支援A型

就労継続支援A型は、障がいを抱える方を対象に一定の配慮がある職場で働く機会を提供するサービスです。雇用契約を結ぶため最低賃金が保証されており、月の平均給与額は8万円程度となっています。

事務作業・清掃・軽作業など、高次脳機能障害の方でも働きやすい仕事を扱っている事業所が多く、障がいの特性に配慮がある職場で働くことが可能です。通院などの事情に配慮がある事業所も数多くあります。

1日あたり4.5~6時間の週5勤務がベースとなっており、症状や体調が安定している方が一定の収入を得たいと考えている場合にオススメのサービスです。

一方で、就労継続支援A型は一般就労に近い環境で働く必要があります。一定の配慮があるとはいえ、障がいの状況などによって仕事がしんどいと感じてしまう場合もあります。

また、就労移行支援と比較すると「一般就労に向けての支援」はそれほど充実していないことが多い点にも、注意が必要です。

参考:【岐阜県岐阜市】就労継続支援A型事業所の一覧 | LITALICO仕事ナビ

リハビリをしながら働きたい方にオススメ、就労継続支援B型

就労継続支援B型とは、障がいを抱える方を対象に十分な配慮を得られる環境で就労の機会を提供するサービスです。

就労継続支援A型とは違い、雇用契約を結ばないため最低賃金が保証されていません。支払われる給与は「工賃」と呼ばれており、月に受け取れる工賃は1万~2万円程度となります。

就労継続支援B型では、パン・お菓子の製造や軽作業の業務を扱っていることが多いです。出勤・退勤時には自宅まで送迎してくれる事業所もあるため、利用しやすいサービスです。

体調の変化や通院などの事情には、就労継続支援B型の場合は手厚い配慮を受けられるため、高次脳機能障害のリハビリと合わせて利用する方もいらっしゃいます。勤務時間や勤務日数の調整も可能であるため、自分のペースで働きやすい点は大きなメリットです。

将来的に一般就労や就労継続支援A型の利用を見据えて利用するのがオススメのサービスです。

参考:【岐阜県岐阜市】就労継続支援B型事業所の一覧 | LITALICO仕事ナビ

障がい者と企業を繋ぐ、岐阜地域障害者職業センター

地域障害者職業センターとは、障がい者の個別のニーズに応じて職業指導や就職準備を行いながら、企業に対して障がい者を雇用する上での助言を行うことを目的としている国の機関です。ハローワークと連携した就労支援を受けることが可能です。

具体的には、次のような支援を受けられます。

職業評価

希望の職種などをヒアリングした上で職業能力を客観的に評価して、就職に向けてのリハビリ計画を作成します。

職業準備支援

対人能力、作業能力、労働習慣の確立などを目的とした訓練を実施して、就職活動に向けた準備を行います。

ジョブコーチ支援

障がい者本人に対しては安定した長期就労を行うための助言を行い、企業には障がいの特性や配慮事項などの説明を行います。障がい者と企業の双方を取り持つ相談役となるのが、ジョブコーチの役割です。

地域障害者職業センターは岐阜市内にあり、全て無料で使用できます。相談は予約制となっているため、利用を検討している場合は以下のページを参考にしてください。

岐阜市障害者職業センター

岐阜市の障がい者の相談窓口、基幹相談支援センター

基幹相談支援センターとは、地域の障がい者支援の総合的な窓口です。

「自分はどのような支援を受けるのがいいのだろうか?」
「ひとりで障害について悩むのが不安……。誰かに相談したい」

このような疑問や不安をお持ちの方も、気軽に利用できる施設です。

実際に寄せられている相談には、以下のようなものがあります。

  • 障がいを抱えて以降の家族との付き合い方
  • 福祉サービスの利用はどうすればいいのか?
  • 健康管理や医療に関する支援は受けられるのか?
  • 障がい者の理解と権利擁護について

岐阜市内には基幹相談支援センターが4件設置されており、同センター内でも上記のような就労支援やグループホーム、自立した生活を送るための訓練などが実施されています。あらゆる障がいに悩む方からの相談を受け付けており、高次脳機能障害の方やその家族も利用可能です。

令和4年度岐阜市基幹相談支援事業|岐阜市

まとめ

まとめ

    • 高次脳機能障害は病気や事故による脳の損傷が原因となり、「言語」「思考」「記憶」「判断」「感情」などの高次脳機能に後天的な障がいが発生している状態
    • 高次脳機能障害は進行性の障がいではなく、個人差はあるがリハビリや訓練によって症状の改善が期待できる
    • 高次脳機能障害を抱えた状態で社会復帰をする場合は、周囲の理解やサポートが必須となる
    • 高次脳機能障害の症状は様々であり、人によって必要な配慮も異なるため、自身の障害に対する正しい認識を持って自己理解をすることが大切
    • 高次脳機能障害の方には、「1人でコツコツと作業を行う仕事」が向いている傾向がある
    • 高次脳機能障害の方の就労支援には、「WORK! DIVERSITY プロジェクト in 岐阜」をはじめとして「就労移行支援」や「就労継続支援A型・B型」があり、相談支援の総合窓口は「基幹相談支援センター」がある

いかがでしたか?

高次脳機能障害とひとりで向き合い続けるのは非常に難しく、大変なことです。家族や友人、医師などのサポート以外にも、あなたが相談できる環境があることを知って頂けたら幸いです。

障がいに対する理解や適切な配慮が得られれば、社会復帰をすることも十分に可能です。

あなたがあなたらしく生きられることを祈りつつ、この記事の最後とさせていただきます。

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