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朝起きられない…仕事に行けない原因は病気?理由と利用可能な支援を解説

「どうしても朝起きられないから仕事に行きたくない…」
「朝が弱いから仕事ができないなんて、社会人失格かも…」

など、朝のつらさに悩み、不安を抱えたり自分を責めたりしてはいませんか?

実は、そのつらさは「甘え」ではなく、「起立性調節障害」という病気が隠れている可能性があります。

本記事では

  • 朝起きられない主な原因
  • 大人の起立性調節障害と仕事での困りごと
  • 起立性調節障害の方にオススメの働き方
  • 起立性調節障害でつらいときの選択肢や利用できる支援

を解説します。

朝起きることができないつらさの原因と対策を、一緒に探していきましょう。

目次

「朝起きられない…」考えられる4つの原因

朝起きられないイメージ
「どうして私だけ、こんなに朝がつらいんだろう…」

その原因は、決して1つではありません。生活習慣から心の問題、そして隠れた病気の可能性まで、様々な要因が複雑に絡み合っています。

まずは「甘えのせい」「自分が怠けているから」という考えは一旦横に置き、客観的な視点から、あなたの体に何が起きているのか、探っていきましょう。

睡眠の質の低下

毎日しっかり睡眠時間を確保していても、睡眠の質が低ければ身体は休まらず、朝起きるのが困難になります。

睡眠は単なる休息ではなく、脳と体のメンテナンスを行う重要な時間です。浅い眠りが続いていたり、夜中に何度も目が覚めたりしていると、疲労回復や記憶の整理が十分に行われません。

その結果、朝に強い疲労感や頭痛が残り、「起きなければ」と思っても体がついてこなくなってしまいます。

心身のストレスによる不調

身体が痛いなどの身体的なストレスだけでなく、仕事のプレッシャーや人間関係といった精神的なストレスも、蓄積することで朝起きられなくなる原因となります。

過度なストレスは、「自律神経」のバランスを崩してしまいます。「自律神経」は心身を活動的にする交感神経とリラックスさせる副交感神経からなっています。このバランスが乱れると、脳は常に緊張状態となり、夜になっても心身が休まりません。

そのため、なかなか寝付けなかったり、目が覚めても起き上がれなかったりなど、睡眠の問題が起こってしまいます。

生活リズムの乱れ

不規則な生活リズムは睡眠の質に大きく影響します。

夜更かしなどをして深夜まで光のある環境に身を置いていると、睡眠を促すホルモンである「メラトニン」の分泌が遅れます。すると、体内時計が乱れ、睡眠の質が低下します。

また、「自律神経」のバランスも崩れるため、心身が休まりません。それが「夜眠れない」「朝起きられない」原因となってしまうのです。

病気の可能性

「朝起きられない」症状が、特定の病気のサインとして表れるケースも少なくありません。生活習慣を見直しても改善しない場合、背景に何らかの病気が隠れている可能性があります。

「気合」や「根性」などの精神論ではどうにもならない、身体的・精神的な問題が起きているのかもしれません。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)

睡眠中に呼吸が止まったり、浅くなったりすることによって、日常生活に様々な障害を起こす病気です。睡眠中に何度も呼吸が止まると眠りの質が悪くなります。

本人は眠っているつもりでも、脳や体は深刻な酸欠状態で十分に休めていません。これにより、日中に耐えがたい眠気に襲われたり、朝に強い疲労感が残ったりします。

睡眠時無呼吸症候群の例として、下記のような症状が挙げられます。

  • 眠っている間
  • いびきをかく
  • 呼吸が止まる
  • 何度も目が覚める
  • 起きたとき
  • 口が乾いている
  • 熟睡感が無い
  • 起きているとき
  • 強い眠気がある
  • 集中力が続かない
    など

参考:睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状|睡眠時無呼吸なおそう.com

不眠症・過眠症(睡眠障害)

不眠症は睡眠の問題が原因で日中に倦怠感けんたいかんや意欲の低下、集中力の低下などの不調が表れる病気です。

先に挙げたストレスや心身の病気、生活リズムなど様々な要因によって発症します。

不眠症は下記の4つのタイプに分けられます。

  • 入眠困難
    なかなか眠れない
  • 中途覚醒
    一度眠っても、起床するまでの間、夜中に何度も目が覚める
  • 早朝覚醒
    希望する時刻、または通常の2時間以上前に目が覚め、その後眠れない
  • 熟眠障害
    眠りが浅く、睡眠時間の割に熟睡した感じがしない

一方過眠症は、夜に十分眠っているのに、日中に強い眠気が生じ、起きているのが困難になる状態で、朝起きられないことも症状の1つとして挙げられます。

「過眠」は「日中に過度な眠気がある事」を指し、特別に過眠症状がある病気が「過眠症」と呼ばれます。原因は、睡眠不足や睡眠の質が低下しやすい環境などの日常生活上の問題の他、身体疾患や心理的ストレスなどの病気による症状、薬の影響として表れる場合もあります。

その中でも日中に過度な眠気があり、原因が上記にあてはならない場合、「過眠症(中枢性過眠症)」が疑われます。日中に過度な眠気が出て突然眠ってしまう「ナルコレプシー」などが該当します。

不眠症も過眠症も「睡眠障害」と呼ばれる、専門的な治療が必要な病気です。日常生活に影響が生じている場合は、病院の受診も検討しましょう。

関連記事:仕事中に気づいたら寝てるのはナルコレプシー?対処法や利用できる支援制度を紹介!

適応障害・うつ病

適応障害とは、ストレスによって気分の落ち込みや意欲の低下、不眠などの身体症状が表れる病気です。

うつ病は精神的ストレスや身体的ストレスが重なるなど、様々な理由で脳の機能に障害が起きて、抑うつ症状や不眠、思考力が落ちるなどの症状が表れます。

どちらも症状として、

  • 起床困難
    朝起き上がれない
  • 倦怠感けんたいかん
    体がだるい、重い

などが表れることがあります。

どちらも異なる病気ではありますが、適応障害の方がうつ病を併発することもあります。

参考:こころの病気 解説|こころの耳-働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト|厚生労働省

起立性調節障害

起立性調節障害は自律神経の乱れによって、立ち上がったときに血圧が適切に上がらず、脳への血流が低下する病気です。

午前中に強く症状が表れ、午後に軽減する傾向があり、夜に眠れずにさらに起床時間が遅くなる、という悪循環につながることもあります。

詳しくは次の項目で解説します。

大人も起立性調節障害になる?

低血圧 起きられない人

「生活習慣を改めても、ストレスを減らしても、朝の不調が全く改善しない…」と感じているのであれば、原因は「起立性調節障害」という病気かもしれません。

子供に多い病気と思われがちですが、実は大人になってから発症し、症状が長引くケースも少なくありません。

この項目では、「起立性調節障害」について見ていきましょう。

起立性調節障害(OD)とは?自律神経の不調が原因

起立性調節障害は、体を起こしたときに血圧が下がり、脳や心臓への血流が低下する身体の病気です。

本来、私たちの体は、立ち上がると自律神経が瞬時に血管を収縮させ、重力に逆らって血液を脳へ送り届けます。しかし、この機能がうまく働かないと、血圧が低下し、様々な不調を引き起こします。

自律神経の乱れによって起こる、身体的メカニズムの問題です。

大人の「起立性調節障害」症状は?

起立性調節障害の症状は、子供と大人で大きな違いはないと言われています。

具体的な症状として、下記が挙げられます。

  • 立ちくらみ、めまい
  • 起きたときの気分不良、失神
  • 動悸どうき、息切れ
  • 朝起きることが困難、午前中の調子が悪い
  • 顔色が悪い、青白い
  • 食欲不振
  • 頭痛
  • 腹痛
  • 倦怠感けんたいかん
    など

起立性調節障害は自律神経のバランスが崩れることで起こる病気です。

解明されていない部分も多いですが、遺伝的要因や精神的ストレス、ホルモンバランスの乱れ、季節・天候が原因として考えられています。

しかし、背景に別の疾患が隠れている可能性もあります。糖尿病などの生活習慣病による自律神経の乱れ、消化管にできた腫瘍からの出血による起立性低血圧、パーキンソン病などの神経疾患による自律神経の不調、利尿剤や降圧剤などの薬剤による影響など、多様な原因が考えられます。

大人になってから初めて症状が表れた場合、必ず医療機関を受診しましょう。

参考:どんな症状が出る?大人の起立性調節障害【医師解説】|一般社団法人 起立性調節障害改善協会

何科に行けばいい?必要な治療と医療機関

不安を感じた場合は、1人で抱え込まず専門の医療機関に相談しましょう。

何科を受診するか迷った際は、下記を検討してみましょう。

  • 循環器内科
    起床時の低血圧、心拍数の異常を感じるとき など
  • 神経内科
    睡眠のリズムが崩れる、食欲の低下などの神経的な症状
  • 心療内科・精神科
    精神的ストレスがかかっている、気分の落ち込みがある など

かかりつけ医がいる場合、最初に相談し、適切な専門医を紹介してもらうと良いでしょう。
かかりつけ医がいない場合は、直接病院を受診するか、精神保健福祉センターなどへ相談し、近隣の医療機関を紹介してもらう方法があります。

医療機関の力を借りることが、的確な原因究明と回復への確実な一歩となります。

甘えじゃない!起立性調節障害による困りごと

不調 調子が悪い 困る
「起立性調節障害」が体の仕組みによるものだとわかっても、日々の仕事における悩みはすぐにはなくなりません。原因がはっきりしたからこそ、職場でうまく立ち回れない理由が見えてきます。

あなたを苦しめる「仕事の困りごと」は、決して特別なことではありません。この項目では、困りごとの例を見ていきましょう。

午前中に頭が働かない、ミスが増える

起立性調節障害の当事者が仕事で最も苦しむのは、出社してからお昼にかけてのパフォーマンスの著しい低下です。自律神経の働きが不安定なため、午前中の体調が悪くなります。

起立性調節障害の方にとって午前中は「魔の時間帯」とも言えるでしょう。意志とは関係なく、体がまだ完全に目覚めていない状態です。

このため、本人のやる気や能力とは裏腹に、頭が働かず簡単な指示が理解できなかったり、普段ならしないようなケアレスミスをしたりしてしまいます。

遅刻や欠勤が続く、周囲の目が気になる

起立性調節障害は「気合」や「自己管理」の問題ではないにもかかわらず、社会的な常識の中では本人の責任だと見なされることがあります。

どんなに早く寝ても朝起きられないために、遅刻や突然の欠勤が避けられず、職場で強い罪悪感と肩身の狭い思いをすることもあるでしょう。

「迷惑をかけている」という自責の念にとらわれ、出社すること自体が大きなプレッシャーになってしまう方もいます。

体調の波を理解してもらえない、孤立感

起立性調節障害は、一日の中で体調に波があります。

「午前中はぐったりしているのに、午後からは比較的元気になる」という特徴から、周囲からの誤解を招き、結果的に本人が孤立してしまうことがあります。

症状が目に見えず、時間帯によって状態が変化するため、周りからは「都合よく体調不良を訴えているのでは?」という不信感を持たれかねません。実際には、午後になって血圧が安定し、ようやく本来の調子を取り戻しているだけですが、そのギャップが理解されにくいのです。

そのため「つらい」と正直に言い出せず、1人で抱え込み、職場で誰にも相談できない状況に陥ってしまう場合もあります。

起立性調節障害の方にオススメの働き方4選

仕事 生活
つらい症状や職場での悩みを前に、どうしたらいいのかわからない方も多いでしょう。

起立性調節障害という体の特性と上手に付き合いながら、今の職場で少しでも楽に働き続ける方法はあります。

この項目では、すぐに試せる考え方から、会社への働きかけ方、そして未来に向けた選択肢を紹介します。あなたに合った方法がきっと見つかるはずです。

「朝が弱い」ことを正直に伝えて理解を求める

まずは勇気を出して、信頼できる上司や同僚に自分の体調について正直に話してみましょう。

つらさを伝えずただ黙っていると、あなたの苦しみは誰にも伝わらず、「怠けている」「やる気がない」という誤解が一人歩きしてしまいます。自分の口から状況を伝えることが、不要な誤解を解き、必要な配慮を得るために重要な第一歩です。

「実は朝は血圧が上がりにくく、午前中は特に頭が働かないことが多いです」のように、具体的な症状を伝えるのがポイントです。可能であれば医師の診断書を見せると、相手も納得しやすくなります。

完璧を目指さない

仕事で常に100点を目指すのをやめ、「今日は60点で合格」と自分を許してあげましょう。これは長く働き続けるために重要な心の持ち方です。

真面目で責任感の強い方ほど、体調不良で迷惑をかけている分、他の部分を完璧にこなそうと無意識に無理をしてしまう傾向にあります。その頑張りがさらなるストレスと疲労を呼び、悪循環へとつながる可能性があります。

「今日は午前中に重要なメールを1本返せたらOK」「定時までいられたら花丸」というように、自分の中の合格ラインを意図的に下げてみましょう。

体調が良い日に少し頑張り、悪い日は無理をしない。このメリハリがあなたの心を守り、安定して仕事を続ける力になります。

フレックスタイムや在宅勤務を活用する

起立性調節障害の症状は午前中に最も強く表れるため、朝から働くことそのものが大きな負担となっているケースがあります。会社の就業規則を確認し、フレックスタイム制や在宅勤務など、柔軟な働き方ができる制度があれば、積極的に活用しましょう。

例えば、コアタイム(必ず勤務する時間帯)が11時〜16時のフレックス制であれば、最もつらい時間帯を自宅で過ごし、体調が上向いてから出社できます。在宅勤務であれば、通勤ラッシュの体力消耗や移動にかかるストレスから解放されるため、症状の安定に効果があるでしょう。

フレックスタイム制などの制度が設けられていない場合でも、診断書を元に上司や人事に相談すると、可能な範囲内で対応を受けられる場合があります。

自分に合った働き方ができる仕事へ転職を検討する

今の職場でどうしても理解を得られない場合は、無理に固執せず、自分の特性に合った仕事・職場を探す「転職」も有力な選択肢になります。

今の仕事が上手くいかないのは、あなたが悪いのではなく、単に「職場環境」と「あなたの体質」が合っていないだけかもしれません。合わない環境で頑張り続けることは心身をすり減らし、回復を遅らせる原因になります。

世の中には、下記のように幅広い働き方が存在します。

  • シフト制
    シフトを午後からにすれば体調が良い時間帯に働ける
  • フレックスタイム制
    コアタイムが遅い時間帯であれば、つらい時間帯を自宅で過ごして、体調が上向いてから働ける
  • 在宅での仕事
    通勤が必要ないので、通勤にかかるストレスが軽減できる
  • フリーランスとして働く
    基本的に自分のペースで働くことができる

体調を最優先に考えてキャリアプランを描くことで、自分を守りながらより良い未来に進むことができるでしょう。

起立性調節障害で仕事を辞めるのはアリ?

退職 休職

「色々試してみたけれど、心も体も限界…」

「もうこれ以上、会社に行くことはできないかも…」

追い詰められた時、「休職」や「退職」の選択肢が頭をよぎるのは当然です。それは「逃げ」や「負け」ではありません。自分自身を守るための、勇気ある決断です。

この項目では、「休職」「退職」の時に備えて、知っておくべき制度や考え方をお伝えします。

退職を考える前に知っておきたいこと

心身が疲弊しきっている時は、衝動的に退職を決断するのは避け、まずは「休職」という選択肢を検討しましょう。

退職してしまうと安定した収入が完全に途絶え、経済的な不安から治療や休養に専念できなくなる恐れがあるからです。

休職であれば、期間が限られている場合こそありますが、会社に在籍したまま、心置きなく回復に時間を使うことができます。

心身が限界の状態では、どうしても視野が狭くなりがちです。まずは身体的、精神的に安全な場所で一度しっかりと休みましょう。心と体を回復させてから今後を冷静に考える方が、あなたにとって良い結果となるはずです。

医師の診断書があれば休職は可能

医師から「休養が必要」という内容の診断書を発行してもらえれば、起立性調節障害を理由に休職することは十分に可能です。

診断書は「あなたの症状は医学的に治療が必要な状態であり、一時的に業務を行うことが困難である」という客観的な証明になります。多くの会社では就業規則に休職制度が定められており、会社は労働者の安全に配慮する義務があります。

そのため、正当な理由(診断書)に基づく休職の申し出を、一方的に拒否することは通常できません。

主治医に「仕事に行くのがつらい」現状と「午前中頭が上手く働かない」など、その影響で困っていることを正直に話し、診断書を書いてもらえるか相談してみましょう。

休職・退職を会社にどう伝える?

休職や退職を会社に伝える際は「感情」ではなく「客観的な事実」ベースで、冷静に相談することが円満な手続きの鍵になります。

感情的に「つらい」「辞めたい」と訴えるよりも、医師による診断という客観的根拠を示すことで、会社側も事務的な手続きとしてスムーズに対応しやすくなるでしょう。

例えば

「実は、仕事中に体調が優れないことが多く、仕事に集中できない状況です。

病院を受診したところ、医師からは休養が必要との診断を受けました。

つきましては、休職の手続きについてご相談させていただけますでしょうか」

のように切り出すことで、相手も話を聞く準備ができ、冷静な話し合いにつながります。

罪悪感なく休むための心の持ち方

「会社に迷惑をかけてしまう」という罪悪感がある方が多いと思いますが、会社や自分のためにも、その気持ちを一度手放しましょう。

あなたが無理をして働き続け、ある日突然倒れてしまったり、大きなミスをしたりする方が、会社にとってはるかに大きな混乱と損失となり、より迷惑がかかってしまいます。

今はしっかり休んで回復に専念することが、結果的に、復職後に万全の状態で会社に貢献することにつながります。

「あなたの代わりはいても、あなたの人生の代わりはいない」という事実を、何よりも大切にしてください。

起立性調節障害は障害?使える支援制度を紹介

「仕事を休んだら、生活はどうなってしまうんだろう…」

「障害者手帳がないと、何も支援は受けられないの?」

経済的な不安や社会からの孤立感は、あなたの回復を妨げる大きな壁になります。

しかし、今の日本では、障害認定がなくても、心や体の不調で働けなくなった時にあなたを支えてくれる支援制度があります。

1人で抱え込まず、使える制度は利用しましょう。

起立性調節障害は障害者手帳の対象になりにくい

起立性調節障害という診断名だけでは、すぐに障害者手帳の対象となるケースは多くありません。

これは、障害者手帳の認定が、病名ではなく「日常生活や社会生活にどれだけ著しい制限があるか」という状態で判断されるためです。

起立性調節障害の症状だけでは、この基準に該当しないと判断されることが多いのが現状です。

ただし、二次障害として重度のうつ病などを併発し、長期にわたって働くことが極めて困難な状態であると医師が判断した場合には、精神障害者保健福祉手帳の対象となる可能性もあります。

障害者手帳が無くても使える支援制度

障害者手帳がなくても、あなたの状況を支え、次のステップへ進むための支援サービスや制度は数多く存在します。

休職中の生活を支える給付金から、復職や転職をサポートする専門機関まで、様々な選択肢があります。現在の自分に利用できる制度が無くとも「自分は対象外だ」と諦めずに、どのような支援があるかを知っておくだけで、未来への安心につながります。

休職中に受け取れる「傷病手当金」

休職中の経済的な基盤となるのが、健康保険から給与のおおよそ3分の2が支給される「傷病手当金」です。

この制度は、病気やケガで働けない期間の所得を補償し、安心して療養に専念できるようにすることを目的としています。

医師の証明があり、連続する3日間を含む4日以上仕事を休んでいるなどの条件を満たせば、支給開始日から通算1年6か月間受給できます。

まずは会社や医師に相談してみましょう。

参考:病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)|全国健康保険協会 協会けんぽ

退職後、次につなげるための「失業保険」

やむを得ず退職を選んだ場合でも、失業保険(雇用保険の基本手当)を通常より有利な条件で受給できるかもしれません。

医師の診断書を提出することで、体調不良による離職が単なる「自己都合」ではなく「正当な理由のある離職」と見なされ、「特定理由離職者」に該当する場合があります。

これにより、通常2〜3か月かかる給付制限期間がなくなり、より早く手当を受け取ることができます。

手続きはハローワークで行われるので、退職前に必ず医師の診断書をもらいましょう。

参考:雇用保険手続きのご案内|ハローワークインターネットサービス
参考:特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要|ハローワークインターネットサービス
離職されたみなさまへ|厚生労働省 pdf

WORK! DIVERSITY プロジェクト in 岐阜

WORK! DIVERSITY プロジェクト in 岐阜
「WORK! DIVERSITY プロジェクト in 岐阜」とは、2022年9月より岐阜市で始まった就職支援です。

病気や障害の有無を問わず、「働きたくても働けない」「働きづらさを抱えている」などの悩みがある岐阜市民の方を対象として、就労移行支援事業所や就労継続支援事業所による就職支援を提供する取り組みを行っています。

就労移行支援事業所では通常、病気や障害がある方を対象として、一般企業への就職に必要な知識やスキルを身に付ける訓練を行い、就職活動の全面的なサポートを行っています。
病気を抱えた状態での就職活動の進め方や、起立性調節障害がある状態でも働ける仕事の探し方などを学びながら、安定した就労を目指すことができます。

就労継続支援事業所では通常、病気や障害がある方を対象として、症状や体調への配慮を受けながら働ける場所を提供しています。A型とB型があり、雇用契約の有無などで区分されています。
症状が安定するまで、サポートを受けながら働きたい方や、少しでも収入を得ながらスキルアップを目指したい場合にオススメです。

「障害者手帳を持っていないけど、どんな手続きで支援を利用すればいいの?」

「自分に合った就労支援サービスがわからない…」

岐阜市にお住まいで、このような悩みを抱えている場合は、「WORK! DIVERSITY プロジェクト in 岐阜」へ相談してみてはいかがでしょうか。

ご利用案内

まとめ|朝起きられなくて仕事に行けない…原因は病気?理由と利用可能な支援

まとめ

  • 毎朝起きられないという症状は甘えや怠慢ではなく、心や体が発しているSOSかも。
  • 午前中特に体調が悪く、立ちくらみや強い倦怠感けんたいかんがある場合、「起立性調節障害」という病気の可能性がある。子供に多い病気だが、大人でも様々な要因で発症することがある。
  • 起立性調節障害の疑いがある場合、専門の医療機関を受診し、客観的な診断を受けること。診断をもとに、職場へ働き方を相談しよう。
  • 今の働き方がつらいときは、フレックスタイム制や在宅勤務などの制度を活用する、自分の体質に合った環境の職場へ転職するなどの選択肢がある。
  • 働くことに限界を感じるときは、自分を守るために休職・退職の選択肢を取ることも大切。
  • 傷病手当金や失業保険などの公的な支援制度が利用できる場合がある。経済的な不安を和らげながら、療養に専念しよう。

朝起きられない原因をつきとめ、自分に合った対策をすることで、今よりずっと生活や仕事が楽になるでしょう。

自分の状況と環境を見直し、改善のヒントを探してみましょう。

この記事が改善策を見つけるお役に立てば幸いです。


この記事に関するお問い合わせはこちらまで:workdiversitygifu@sus-sup.org

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